今日、技術は驚くほどの速度で変化しています。このような時代にこそ、どのような流れの変化にも対応できる強い足腰としての物理的基礎力が求められています。 また政府は2001年度からの科学技術基本計画案において「ナノテクノロジー・材料」を重点分野の一つとしました。このことからも今後一層「物性物理」の素養を持つ研究者・技術者が求められることが予想されます。
このような社会のニーズに応えるためも、本コースではミクロな電子や原子・分子・固体の法則である量子力学や電磁気学、またミクロな法則からマクロな系を理解するための手法である統計力学などを学び、あらゆる科学技術の出発点となる基礎科学の教養を身につけます。
また「電子や光の多彩な姿・現象・機能」を理解するための基礎および専門科目を幅広く学び、応用力を鍛えます。
さらに世界最先端の物性研究を自ら体験することによって、物理的基礎力を確かなものにし、自ら新しい流れを作り出し、まだ誰も見ぬ新しい未来の技術を創出できる科学技術者に育ちます。
このようにして確かな基礎力を養い、真に創造的な活躍のできる力を身につけた多くの先輩達が学会や産業界で大活躍しています。
例えば、日本が世界に誇る発明であるHEMTもDVD-RAMも実は どちらも「物性物理科学科コース」の先輩が開発したものです。
さらに、これら以外にも携帯電話などに用いられているプラスティック液晶、高出力記憶ディスク用半導体レーザー、など驚くほど多くの世界的技術(製品)が「物性物理科学コース」の先輩達によって開発されています。