大阪大学大学院基礎工学研究科 関山明教授らのグループは、理化学研究所放射光科学総合研究センター、茨城大学理学部、立命館大学理工学部、広島大学先端物質科学研究科、摂南大学理工学部と共同で、X線を照射して光電子のエネルギーと方向を測定する角度分解内殻光電子分光によって、局在的な不完全殻電子軌道を有する固体内での球対称からずれた異方的電荷分布を完全決定することに成功し、これまで測定困難だった現実の立方晶希土類(レアアース)化合物における局在的な電子の空間的な広がりかた(電荷分布)を決定できました。

この手法は今後、機能性材料開発にむけ、脱レアアース磁性材料の開発やグリーンイノベーションにむけた材料開発への応用など、様々な物質の異方的電荷分布決定に応用されることが期待できます。

本研究成果は、日本物理学会が発行する英文誌Journal of the Physical Society of Japan (JPSJ)の 2015年7月号に注目論文(Editors’ Choice)として2015年6月19日に電子版で掲載されました。