大阪大学大学院基礎工学研究科の蓑輪陽介助教、芦田昌明教授らの研究グループは、名古屋大学大学院工学研究科の亀山達矢准教授、鳥本司教授らと共同で、極低温下(1.4 K = マイナス271.75℃)での光ピンセットによる微粒子の捕捉を世界で初めて実現しました(図1)。光ピンセットとは、レーザー光を用いて微粒子を捕捉・固定する技術です。これまで微粒子の光ピンセット技術は、常温付近でしか行われておらず、異なる温度領域への適用が課題となっていました。

今回、蓑輪陽介助教らの研究グループは、複数の実験手法を統合することにより、世界で初めて、光ピンセット技術が極低温という環境に適用可能であることを証明しました。これにより、医学・生物・化学・物理で幅広く利用されてきた光ピンセット技術の低温環境への新たな展開が期待されます。

本研究成果は、米国科学誌「Optica」に、2022年1月21日(金)午前0時(日本時間)に公開されました。